「数字は人格」?~ベンチャー企業での数字のリアルについて~

就職活動(留学中)
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私のブログを読んでくれる方は、国際機関や外資系金融といった大組織で働くことを目指していたり、現在働かれている方が多いと思う。

私自身も、社会人生活の8割はそうした大組織に所属して働いているわけだが、

実は、ビジネス戦闘力を上げようと、ベンチャー(専門商社)に所属して働いていたことがある。

 

今回は、ベンチャーでの数字のリアルについて話そうと思う。

IPOストーリーは話半分に

これベンチャーあるあるなのだろうが、IPOストーリーを餌に人員募集をかけることがある。

恐らく、知り合いでもない若手社会人を採用しようする段階にあるということは、

事業拡大期、新規事業立上期等で、恐らくその先にはIPOという甘いストーリーを用意しているのではなかろうか?

 

全てのIPOストーリーが悪いというわけではないが、ベンチャー企業がIPOストーリーを餌に、

優秀な若手をひっぱってこようとするというのはよくある話である。

「給与待遇だけでみると年収下がるけど、ストックオプションでIPO後のアップサイドは期待できるよ」等と、

採用担当やリクルーターが囁いてくることであろう。

 

断言してよい。IPOストーリーは話半分程度に聞いておこう。

 

勿論、中にはきちんとIPOを果たす会社もあるだろう。

ただ、ストックオプションのうま味だって、当然に創業メンバーがその多くを得るわけである(その分リスクをとっているので当然)。

 

ストックオプションを期待するには、創業期を逃した状況からでは、リスクに比してリターンがそこそこなのである。

ストックオプションやIPOストーリーに本気でコミットするのであれば、それこそ自ら創業するなり、創業メンバーとして参画(大体、創業者の友人や知人とかでないと、そもそもそういった話が舞い込まないものである)するしかない。

 

ベンチャー企業がある程度軌道に乗った段階で参画した挙げ句に、IPOストーリーだったりストックオプションのアップサイドを期待すること自体が虫のいい話なのかもしれない。

無茶な数値目標

大企業から転職してくる若手にありがちだと思うが、

まさか社会人が仕事で嘘をついたり、偽りの数値をつかったり、だましたりといったことがあるとは夢にも思わないであろう。

 

※大企業でもそういったことはある、という意見もあるとは思うが、なんというか、そもそもの心持ちが異なるのである(結果的に騙してしまうことと、最初から騙すことありきで仕事をすることの違い?)。

大企業は組織的に監査が効いている。監査部門云々もあるが、上司だったり、同僚だったり、又はシステムで不正ができないよう管理されていたりと。

ベンチャー企業にはそんなものはない。そして人は弱い。

上述のような、大企業が備える体制がなく、創業者の権力が強ければ強いだけ、経営倫理なんて簡単に低下するものである。

 

ベンチャー企業であれば、商談でブラフどころか虚偽をかますこと、空虚な数値を使うことなんて日常茶飯事である。

(内容が内容なので情報ソースは伏せる)

 

何故そんなことをするかというと、多くの場合、融資元や投資家向けに良い数値を準備しなければいけないためである。

その数値を達成できなくば、財務戦略に大きく影響するため、どうしても金主が納得する事業数値を達成しなければならないのである。

 

そしてその事業目標を達成するために、事業側が大いに悩むわけだが(何故ならそもそも達成不可の目標、現況との乖離が激しいことが多い)、

その事業目標を達成するために、事業側なりに達成までのマイルストーンを設定する(させられる)わけである。

その達成までのマイルストーンについては、事業側で立てたため、’自分で’立てたマイルストーン/計画なので、ちゃんと達成しろよとプレッシャーがかけられたりする。

 

私の友人で元ベンチャー出身のものがいるが、「お腹はパンパンなのに、そこから更に2リットルの水を一気飲みさせられる感じ」と、無茶な目標数値を追いかける日々の凄惨さを語っていた。笑

最後に

社会人たるもの、数値目標は達成してなんぼである。

ただ、その数値目標の論理がそもそも破綻しているものなんてものもベンチャー企業ではざらに存在するのだ。

 

やはり大企業の社員の方が、基礎学力は高いし、育ちもいい人が多い(金持ちかどうかという話ではない。人としてまともにコミュニケーションがとれるかということだ。簡単なことだが、「約束は守る」、「相手を思いやる」、「嘘は言わない」といった価値観をもっているかどうかという話である)。

ベンチャー企業にも、勿論上述のような人もいるのだが、学生時代には決して出会わなかった底辺のような人たち(学力や育ちの良さ等)も普通にいっぱしの顔して働いているのがベンチャー企業だったりする。

まさに玉石混交なのである。

 

なので、ビジネス戦闘力を上げるためにベンチャー企業に行くという選択もなしではないのだが、ベンチャー企業の選定だったり、自身のキャリア開発プランには、大企業に就職するときよりも、更に注意深く行う必要がある。