アメリカでの賃貸契約で注意すべき事とは?

米国生活

アメリカでの家探しは大変苦労します。

今回は家探しをする際に気を付けるべきことを書きます。

日本とアメリカの賃貸契約のギャップ

同じ先進国同士ですし賃貸契約にそこまでギャップがあるとは思っていませんでした。渡米・家探しの段取りをするにあたり、このギャップを認識しているのとそうでないのとではかなり段取りの内容も変わってくると思います。

物件の足が早い

アメリカの空室率について詳しい数値は知りませんが、さすがD.C.通勤圏内というべきか、メリーランド州の物件は非常に足が早いです(なかにはずっと借り手がつかない物件もみますが、もはやオーナーが管理に力を入れていないような物件です)。

人気物件といいますか、まともな物件でプライシングを間違えなければすぐに申込が入ってしまいます。私も内見をした段階で既に申込がはいっているなんてザラでしたし、私の内見中に次のアポの方が現れて鉢合わせなんてこともありました。

因みに物件の繁忙期は9月から学年が変わることから、6月から8月下旬になるようです。日本と似ていますね。

 

賃料が高い割に物件グレードはショボい

日本の値段感覚で家を探すと住む家が無くなります。笑

ざっくりとですが賃料相場、坪単価は日本の2倍~3倍程度じゃないかなと思います。なので、普通に一軒家に住むと安くて2,000ドル、大体3,000ドル前後します。グレードをよくする(学区がよい、立地がよい、築年数新しい 等)とそれこそかなりの高額になります。

やはり需要と供給の点で賃料も下落しづらいのかなと思います。

また、賃料が高い割に物件グレードがショボいことの原因として、物件価格算出の考え方の違いが考えられます。日本の場合は各建物構造(木造、軽鉄、鉄骨、RC)毎に法定耐用年数が決まっています。例えば木造の法定耐用年数は22年なのですが、22年間毎年減価償却し続けて22年経過後には建物価格が0になるというのが日本の物件価格算出の基本的な考え方です(収益還元方を筆頭に少しづつ変化してきてはいますが、いまだ根強いです)。

一方で、アメリカの場合はそういった法定耐用年数といった考え方がないのか何なのか、建物価値をXX年経過後にスパッと0にして建物価格は価値0にするといったことはしません。物件価格算出はどちらかというと、物件の質や周辺環境の良しあしが影響している(気がします)。ですので、アメリカでは家を買うこと=資産形成の一つという考えが成り立ちます。

話が多少逸れましたが、要するに日本はある一定期間ごとに建物を建て替えるニーズが発生(融資は法定耐用年数内しか出さないというのが基本なので、築年数が古い建物の融資付けは難易度が増す)しますが、アメリカにはそうしたニーズがないわけです。良く言えば、古い建物を大切に(?)修繕しながら大事にすむわけですが、やはり築年数の古さは色々な所で隠しきれてなかったりします。やはり新築が綺麗で、最新設備を備えていることは自明です。

ですので、賃料の高さ・賃料が高い割には大したことのない家のグレードに驚かないようにしましょう(あらゆる面において、日本基準を求めてはいけません。イライラがつのって命が縮まります)。

借家人の保護が不十分

日本で生活しているとあまり感じることはないのですが、日本の賃貸環境は借地借家法によりかなり守られています(それでも謎な商習慣はいまだに残っていますし、町の不動産業者や古い体質の大家(地主系大家に多い)はそれにあぐらかいてますが)。

そんな借地借家法にあたる法律はどうやら連邦レベル(国レベル)で存在せず、各行政区分ごとに異なるようです。

メリーランド州を例にとると、モンゴメリー郡はそこそこ整備された借家人保護の条例が施行されていますが、ロックビル市はかなり大家に有利な内容になっています。

ですので、ダメ大家に当たると本当にストレスな日々です(因みに内見時にはどんな大家だって良い人ぶりますので、内見時の対応は割り引いて評価しましょう)。私は残念ながらダメ大家に当たりました・・。泣

大家の裁量が大きいので、物件を選ぶ際に物件管理会社(法人)がプロパティマネジメントを行っているかどうかというのを基準の一つにしてもいいかもしれません。アパートだととりあえずは安心かと思います。

中途解約は自由にできない(余程の事由が必要)

上述の借家人保護と関係があるのですが、基本的に中途解約は余程の事由がない限りは不可です。日本ですと単に住み替えたいという事由でも、1か月前に解約申込を行えば問題がないのですが、アメリカではそうはいきません。最初に契約したリース契約書に記載されている期間は法的に継続して住む乃至賃料を支払う必要がでてきます。

因みに、”余程の事由”は市や郡により異なります。自分が住むエリアの自治体ホームページに、大家とテナント間のトラブル解決等担当する部署があると思うので、大家が負うべき責務・義務について要確認です。また、契約期間が長ければその分家賃は安く、短ければ高くなります。

私が調べた範囲で一般的に”余程の事由”と認められるケースとしては、リストラにあい給与収入が激減した、健康上の理由から老人ホームへ入らざるをえなくなった、等です。家を買ったので解約したいとか、もっといい家があったとかは認められません。

よって、中途解約を行うにはかなり周到にきちんとした事由を準備する必要がありますし、大家と交渉する必要があります。法的なバックアップがないので、行政の担当部署は正直あてになりません。大家との2者間でまずはやり取りするよう促され、自治体HPに記載されている以上のことは言及しませんし腰も重いです。

ですので、アメリカに住み始めたばかりの時期は、エリアになれることを含めまずは3か月とかで短期アパートを借りてから、その間にじっくりと家を探すことをオススメします。

申込をするだけで審査費用として100ドルとか必要

審査したあげくに大家から入居拒否とかありますし、審査費用は返ってきません。申込数、申込タイミング・順番、総費用とでうまくバランスをとりましょう。

不動産仲介業者は入れても入れなくてもよい

日本だと不動産仲介業者の介入はほぼマストですが、アメリカの場合はどちらでもよいようです。

仲介業者をいれた場合、仲介手数料を取られます(テナント側からは手数料を受け取らないエージェントもいますので、事前に要確認)。金額は賃料の1か月分とか半月分が一般的なようです。仲介を頼んだからといってそんなに大きなメリットは感じませんでしたが、中には不動産仲介業者が間に入ってくれないと申込みできない物件とかもあります(経験則としてはコンドは仲介業者をいれるよう毎回依頼されました。一軒家は場合によりけり、アパートは直接そのアパートのオフィスにいけば丁寧に案内してくれます)。

因みに世界銀行が推奨する不動産仲介業者は仲介手数料を徴収してこなかったです。彼曰く「賃貸仲介から得られる手数料なんて大したことはない。私のコア事業は物件購入の仲介だ。今度家を買う時はよろしく!」だそうです。なるほど、と納得してしまいました。笑

まとめ

正直アメリカの家探しは非常に大変です。

また、色々な人種・文化・国籍・宗教の方が住んでいるアメリカだからこそ、大家がどんな方かというのは非常に大切です。ダメ大家にあたるとリカバリーが難しいですので、慎重に賃貸契約は結んでください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUT US

国際金融公社(IFC)リスクオフィサー
福岡県出身。20歳過ぎて米国留学(語学学校、大学、大学院)。2013年より欧州系投資銀行オペレーション部門勤務。2018年に半導体製造装置関連の専門商社に転職。2019年4月より国際金融公社(IFC *世界銀行グループ)に入行。 凡人の私でも国際機関で働ける(=誰にでもできる!)ということを周知してもらいたくブログ運用中。