国連グループ・世銀グループ間での年金の移行について

国際機関
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当ブログやTwitterで情報発信をするようになって、国連グループと世界銀行グループを行き来するといった、私からしたら眩しすぎるキャリア構築をされる方が一定数いることが分かりました。

(国連グループの昨今の財政状況も影響しているのでしょうか・・)

今回の記事では、国連グループ⇒世界銀行グループへ異動した際に、それぞれで加入していた・する年金制度についてどうなるのかについて書きます。

 

※この情報は私の所属機関の人事部が年金制度の解説を行うワークショップを実施し、それに私が参加してきて得ることのできた情報を記載しております。

当然ですが、当記事はあくまで参考情報程度に捉えて頂き、詳しくはそれぞれの所属予定期間の担当人事官にお尋ねください。

そもそも国連・世銀年金の支払いについて基礎情報

*当方は国連に所属したことがないため、国連年金制度については未経験ですが、周りや人事官から聞くところ制度設計にそこまで大きな差異はなく、単に管理者が違うといった認識です(なので、異動時に年金も相互で移行できる)

 

・勤務開始と共に自動加入

・掛け金は給与(ベース)のX%と自身で決めることができる(但し、最低限積み立てるべきパーセンテージは決まっている)

・当然、掛け金に応じて年金受給金額は変わる

・掛け金を支払う年数(Years of Serviceという)が10年以上であれば、年金受給開始年より本人が死亡するまで規定の年金を受給できる

・上記が10年以下の場合は退職時に一括して支払われる(Lump Sum Paymentと言います)

・コンサルタントやインターン等は当該制度適用外

 

主にはこんな所でしょうか。

Years of Serviceが10年を越すか(つまり10年以上、国連・世銀グループ内の組織で社員として生き延びることができるか)が鍵となるため、年金の話になると「あとXX年で10年に到達する!」とか「もう10年は到達した!」とかいった話になることが多いです。

 

ケーススタディ:世銀⇒国連⇒世銀グループと異動する場合

かなり絞った例ではあるのですが、今回私が年金制度のワークショップで人事官に聞いてきた想定ケースがこれなのでご容赦ください。笑

 

こちらもかいつまんで記載すると以下のような内容になります:

 

・世銀⇒国連⇒世銀と異動した場合、それぞれの異動後半年以内に掛け金を移行していれば引き継がれる(Years of Servicesも勿論引き継がれる)

・掛け金を異動先に移行せず、Years of Serviceが10年以内の場合は、上述の基礎情報の通り、Lump Sum Paymentとして退職時に支払われる

・Lump Sum Paymentを受給した後、再度国連・世銀グループへ戻ってきて年金に再加入した場合、既にLump Sum Paymentを受給しているためYears of Serviceは0からのカウントとなる

・但し、Lump Sum Paymentを受給していた場合でも、再度戻ってきた際に既に受給したLump Sum Paymentを返還(5年以内に一括返済)すれば、Years of Servicesは引き継がれる

・Lump Sum Paymentの返還についてはDefined Benefit部分は5%の金利(複利)をつけて返還、Cash Balance部分は額面通りの返還

 

まとめ

書いていて多少ややこしいかなと思ったのですが、結論としては国連⇔世銀間で異動する場合は、異動後の手続きで年金の掛け金・Years of Serviceを引き継ぐことが可能ということです。

それぞれのライフプランやキャリアプランもありますが、年金受給開始年移行の毎月の年金受給を目指す方が多いと思うので、こうして掛け金・Years of Serviceを国連⇔世銀間で引き継ぐことができるのは非常にありがたい制度だなと感じました。

今後、国連⇔世銀間の異動を検討されている方、既にオファーは受領していてオファーを受け入れるか迷っている方々の一助となりましたら幸いです。