国際機関へのエントリータイミングについて考えてみる【第4回】

国際機関
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続きです。

(前回の記事はこちら。【第1回】【第2回】【第3回】

空席公募(ジュニアレベル)

職位=△

長期的キャリア開発=△

難易度・不確定要素=×

 

言わずもがなだがな、空席公募とは公に公開されている求人情報である。

よって、JPOやミッドキャリアのように、日本国籍保有者のみというわけでなく、競合相手はそれこそ世界中の人ということになる。

 

職位について言うと、ここでは空席公募のジュニアレベルポジションの話しなので、基本的には国連で言うところのP1-P2あたりを指している。

長期的キャリア開発の話につながってくるのだが、ジュニアレベルで期待されるものは、いわゆるハンズオンタスクであり、マネジメント経験を積んだりといったことはできない。

なので、長期的キャリア開発の視座に立つと、①ジュニアレベルとは言え、恐らく結構な学歴と職歴を備えていると思われる点、②いざ勤務を開始してもマネジメント経験を積むことはあまり期待できない点、を考慮すると△とせざるを得ない。

職種や専門によっては、職人的にひたすら自分の専門性やスキルを磨き、日々の業務に生かすことのみが求められるものもあるだろうし、人によっては民間時代に既にそこそこマネジメント経験を積んだという人もいるかもしれない。そこの変数があるため、一概に×ではなく△とした。

 

さて、難易度・不確定要素についてだが、これは世界中の優秀な方々が競合となるわけなので最難関だと思っている。

そもそも、空席公募として公に公開されるものの、実際は内部からの応募者が既に存在していて、最初から勝負がついているケースも珍しくないと聞く(ほんの一部と思いたい・・)。

なので、ジュニアレベルとは言え、空席公募の難易度や不確定要素はかなり高いと言わざるを得ない。

空席公募(管理職レベル)

職位=◎

長期的キャリア開発=◎

難易度・不確定要素=×

 

職位については、そもそも管理職レベルのポジションに応募するので◎とする。

ここで言う管理職レベルとは、必ずしも人事決裁権を持つマネージャーやディレクターを指すのではなく、シニアオフィサーや、プリンシパルオフィサーも指す。

要するに、このレベルの専門職員になると、チーム成果であったり、事業成果が求められ、自ら試行錯誤しつつ部下や同僚と協業して責任をもって取り組むことが必要になってくる。

 

長期的キャリア開発の視点では◎であろう。なぜなら、このレベルに到達するには、どうしても相応の学歴、職歴が必要になる。

つまり応募して合格する時点で、その方のキャリアはトップ数パーセント以内とかであろう。勿論、相応のマネジメント経験であったり、事業成果、研究成果を出した方と思われる。

(まあ着任時点で40代とか50代とかも普通にあるので、長期歴キャリア開発を論じる必要性もないかもしれないが・・笑)

 

一方で、難易度・不確定要素という点だと×、というか最難関である。

繰り返しになるが、採用プロセスで競争する相手が、世界中の超絶優秀な方々である。

普通にアイビーリーグ出身者や、シンガポール国立大学や北京大卒といった各国のトップ大学出身者になる。ポジションにもよるが、元教授なんてのもいる。

そして、このレベルのポジションの空席公募の数は、やはりジュニアレベルと比べると少ない(自然なことではある)。

また、これは国際機関独特の事象かもしれないが、ディレクター以上のポジションになると、政治的理由が多分に絡み合う。ポジションによっては、空席公募という形をとりつつも、特定の国出身者を伝統的に採用しているといったものもある(勿論、日本国籍出身者が恩恵を受けるケースもある)。

 

少し横に逸れるのだが、過去にとある上級管理職の方とランチをご一緒した際に、その方が採用されるまでのお話しをお伺いすることができた。

その方は民間企業ご出身で、まさに空席公募を通して、国際開発金融機関の上級管理職のポジションに就かれたそうだ。

その方曰く、「相応の学歴を備え、英語での業務が可能で、マネジメント経験(それも10人、20人というレベルでなく、何百人規模、事業規模)を備え、国際経験も豊かな人材は市場には限られてくる。よって、それら条件を満たす数人に最後に勝てばいい」とのことであった。

よくキャリア開発の話しで、掛け算の話がでてくるのであるが、国際機関就活でもそれは活きるのではないだろうか、と強い示唆を得た。

イメージ的には、ネットショッピングとかで、条件検索をどんどんかけていくイメージである。世界中にアイビーリーグ出身者はたくさんいるのだが、そこから職歴だったり、自分の技能をどんどん掛け合わせていくと、(もちろん、それは競合相手も同じではあるのだが)自分自身の希少性が増していく。

なので、結局のところ、国際機関就活において有効なのは、努力×行動力ということではないかと思う。

まとめ

今回は4回に分けてつらつらと、私が独断と偏見で思うところの、国際機関へのエントリータイミング(人生のどのタイミングで国際機関に入るのか、の意)について、「職位」、「長期的キャリア開発」、「難易度・不確定要素」の3つの要素から考察してみた。

結局の所、各個人のスペック、募集ポジション、その時々の組織の事情、という変数が与える影響が大きいため、一概に言えることは少ないのだが、少なくとも、今回書いた内容は、私が国際機関就活を数年行ってきて、そして”中”の人になってから思ったことである。

何かしらのご参考になれば幸いである。

※私の独断と偏見情報なので、誤った情報もあるかと思う。あくまで、参考程度の空き時間の読み物程度に思って頂きたい。