国際機関を目指すなら原体験って必須?

国際機関
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私の経験上ですが、国際機関をはじめとする国際開発業界での採用面接では、必ずといっていいほど原体験を聞かれる気がします。
人生の大半を日本で過ごし海外に出たのは20歳を過ぎてから・・、学生結婚だったこともあり海外を見聞してまわる余裕や、積極的に途上国のNPO/NGO組織に飛び込む時間的・金銭的余裕もなく、日々の暮らしや学業をどうするか(それも奨学金を得るため)ということで20代前半を過ごしてきた私にとって、非常に答えることがつらい質問でした。いまだに私自身に原体験があるような気がしません。笑
ただ、どうせ働くならだれかのためになる仕事がいいなと。その誰かは資本家をはじめとした”持てるもの”よりも、”持たざるもの”の方がいいなといった程度です(もちろん、世銀ミッションには強く共感しています)。
このブログを運営している目的の一つが「夢を応援すること」ですので、私のようにごくごく一般的な家庭で育った方のご参考になれば幸いです。

原体験ってそもそも何?

ググってみるとこのように載っていました。

「人の生き方や考え方に大きな影響を与える幼少期の体験。」

つまり、国際機関就労者の場合ですと、幼少期に父親が東南アジアに駐在していて、そこでスラムをきたことが強烈でしたとか、大学時代にアフリカを廻って教育とインフラの重要性について認識しましたといったことです。

国際開発分野を志望する人の原体験について

国際機関や、国際開発を手がけるNPO法人の職員のインタビュー記事とかをみるとざっくりと8割くらいの人が原体験について語っていませんか?

「幼少期に父親に仕事の都合でタイに住んでいた時に・・」

「大学時代にインドを旅してそこで出会ったストリートチルドレンが・・」

「一時期、バックパッカーをしながら東ヨーロッパをまわっていたとき・・」

などなど。

*私個人も素晴らしい体験だと思っており、決して途上国経験が若いときから豊富な方を非難するつもりではございません。

 

これはあくまで私の理解なのですが、国際開発分野で活躍されている方に途上国経験が豊富でしっかりとした原体験を語れる方が多いというのは事実だと感じています。

で、実際にそれは面接でも聞かれます。それもはっきりと。

「途上国経験はありますか?」

「国際開発を志望するようになったきっかけは何ですか?」

私自身ほとんどの面接でこうした質問を頂きました・・(まあ、ある意味で業界志望理由を聞いているようなものなので聞かれて当然かもしれませんが)。

原体験がないけれど国際開発分野で働きたい人はどうすべきか?

上述の通り、私には強烈な原体験がないのでそれこそ原体験や途上国経験を聞かれる度に四苦八苦し散々悩まされてきました。

あまりにも悩みすぎて、無理やり原体験を自分でひねり出したり、「原体験や途上国経験がないと国際開発業界を目指してはダメなのか?」とひねくれたものの見方をしていた時期もありました。笑

ただ、国際開発業界での就職活動を過去数年にわたり行ってきたことで以下のことが見えてきました。

*誤りや異なる意見もあるかと思いますが、あくまで私の主観であることご了承ください。

原体験の有無の重要度は応募している職種による

これは当たり前かもしれませんが、国際機関の本部やリージョナルオフィスのコーポレート機能まわりの職種の場合、途上国への出張や駐在が皆無のことがあります(当方の現職であるリスクオフィサーなんかがそうです)。

なので、面接時には全く職種と無関係な内容となってしまうので原体験や途上国経験を求められることは稀だと思います。

ただ、応募している職種が最初は本部勤務スタート⇒ローテーションやプロジェクト等で途上国地域に長期間出張・滞在する可能性があるのであれば面接の段階で原体験について聞かれると思います。

憶測なのですが、それは志望されている職種が実際に途上国で生活したり活動したりといった内容が伴うからなのだと思います。

原体験を聞くことの裏には、あなたについて確認したい何かが隠れている

これは就職活動全般に言えることなのですが、採用面接で受け答えする質問は、その方から引き出したい・確認したい何かを探るために行われます。

入社後のパフォーマンスや仕事に向き合う姿勢をある程度予測するためには、やはりその方の過去の体験から推し量ることが有効であると広く認識されているからです。

なので、「職種上途上国への長期出張・滞在・駐在がある」、「現場がとてもタフなので生半可な覚悟だと双方が不幸な結果になってしまう」といった場合、どうしても「途上国への耐性はあるか?」、「タフな現実がやってきた時に踏ん張ることができるか?」といったことを確認する必要がでてきます。

そうした事項を確認するうえで、直接的に「途上国経験があるか?」、「(自身を壮大なミッションに突き動かす)原体験があるか?」という質問を投げかけることが多いようです。

途上国経験や原体験がない私のようなケースでは、一旦そうした経験がないことを認めつつも、自分自身がそれでもなぜ途上国での勤務だったり、タフな環境下でもめげずに職務を遂行することができるのか、自身の過去の経験や実績を説明しつつ相手に納得してもらわなければいけません。

まとめ

まず第一に、原体験や途上国経験を聞くことも含めて採用面接の質問の一つということを認識しましょう。

採用面接で繰り出される質問の一つ々々には意味が込められており、基本的にはすべて応募職種で勤務するに足る人物か、将来その職種で貢献・活躍する姿が思い浮かぶかどうかを判断するために行われます。

あくまで面接の質問の1種なので、逆を言えば素晴らしい原体験を持っているから、途上国経験が長いからといった理由のみで採用されるわけではなく、そうした体験・経験を通して得てきたマインドセットや知識・業務経験を買われているわけです。

原体験や途上国経験がないからといって、かつての私のように、無理に捻りだそうとしなくてもよいです(無理に捻りだしたところでたかが知れていますし、質問の意図を外した回答になってしまいがちです)。

ですので、原体験や途上国経験の有無を聞かれた際には、事実をそのまま述べて、落ち着いてご自身がなぜ応募職種で採用されるべきかを説く必要があります。